よこはま高度実装技術コンソーシアム

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サイト更新情報 : 新年のご挨拶
投稿者: admin 投稿日時: 2015年1月1日 (1056 ヒット)

新年のご挨拶

YJC理事長 白鳥正樹

 新年明けましておめでとうございます。
皆様は昨年の一年間をどのように過ごされたでしょうか。
また、今年の一年に何をしようと期待して胸を膨らませておられるのでしょうか。

 私にとって昨年は技術と社会の関係を考えさせられることの多い年でした。
絶対安全といわれていた原発が、想定を超える津波の襲来により長時間の全電源喪失を余儀なくされ、大量の放射性物質が環境に放出されて、12万人を超える人々がいまだに避難生活を余儀なくされております。
その後の調査により、大きな津波の来る可能性については研究者の間では議論が行われており、また長時間の全電源喪失の可能性についても、しかるべく対処するよう、事前に米国から勧告を受けていたということです。
これらの問題が国、事業者、関連学協会の専門家等のステークホルダーの間でのみ議論され、過酷事故が起こり得る可能性について社会に説明されることなく、対応が先延ばしにされていたことが今回の事故を未然に防ぐことができなかった原因であると考えることも出来ましょう。

 この問題は原発の特殊性の問題に閉じ込めることはできません。
現在、次世代の夢のエネルギーとして水素の可能性が注目されておりますが、水素を利用する技術が社会に実装されたとき、それによって得られる便益とともに、水素爆発等の大きな被害をもたらす可能性についても、同時に社会に説明して、社会のコンセンサスを得ておく必要があります。
これは別の視点から見れば、福島原発事故の影響もあって、人々が水素爆発の影響を不当に怖がりすぎているということが言えるのかもしれません。
このような場合には、どのようなすばらしい技術開発があっても、社会がそれをなかなか受け入れられないという逆のジレンマに陥ります。
技術の内容を正しく平易に説明して、社会の受容を得るための努力が技術者に課されているということが言えましょう。

 また、現在YJCのKAMOMEプロジェクトにおいて取り組んでいるパワエレの信頼性の問題についても、同じことが言えると思います。
高温に耐える実装技術の開発は、省エネという観点からも今まさに社会が要求する技術であり、その実現のために多くの技術者が夢を持って一生懸命に取り組んでいる課題です。
しかしこの技術が実現して社会に実装されたときに、それによって新たに発生するリスクについても同時に考えて社会に説明することが求められているのではないでしょうか。
 
 年のはじめにあたり、社会とのコミュニケーションの課題について、皆様と共に考えていきたいと思います。

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